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2022.01.01
小野義徳の『社長の机』 第3回【Factorio】

※ディライトワークス株式会社で公開時の内容となります(現在、ディライトワークス社のゲーム事業は当社に承継されております)

みなさん、こんにちは。
ディライトワークス株式会社 代表取締役社長の小野義徳(おの よしのり)です。

明けましておめでとうございます。

新年ビジュアル

昨今の状況をニューノーマルと言って良いのか、非日常状況と言って良いのかわかりませんが、この状況は受け入れながら、一番良いと思う過ごし方を夫々の方々が選んで生きていく形になってきましたね。

ディライトワークス、そしてラセングルの勤務体系もHome StyleとOffice Styleを自己選択できる制度にしてから1年ほど経過しました。
社員スタッフの働き方も夫々が選択をして、生活と勤めのバランスを取る仕組みも徐々に定着してきたように見受けられます。
私自身も、オフィスに縛られない働き方を今年は模索していきたいと思っています。

今年の年末年始は、久しぶりに大阪で迎えました。このBlog掲載の時点では、まだ、大阪で迎えています。…が、正解ですかね。

なんばグランド花月のお正月公演を家族と笑いながら正月を迎えている…と思います。
もしチケットが抽選で外れていたらオンラインで観ているかもしれません。オンラインで公演を観るっていうのも時代ですね。
エンターテインメントの楽しみ方も夫々の選択を行いながら過ごしていく時代が続いていきそうです。

今後 私たちが築き上げるクリエイティブも自我を持ちながらも時代に寄り添うアウトプットが出来る様に精進したいと思っています。

本年もディライトワークス、そして“これからの”ラセングルをよろしくお願いいたします。

机

 

さて、第3回目は【Factorio】です。

冬の寒い朝の布団。もしくは、大晦日やお正月のこたつ。
動きたくないですよね~。
公演や映画をオンラインでも観られる時代ですから、尚更、自分は一歩も動かずに、何もかも望み通りに全自動で進んでくれないかな~と考えてしまうことってありますよね(笑)

【Factorio】は、好きなように工場を建設し、効率化と自動化を行いながら、巨大な産業プラントを造るゲームです。

まさに『自分は一歩も動かずに、何もかも望み通りに全自動で進んでいく』という工場を目指していくのですが、その過程や試行錯誤を全力で楽しめるようなゲームデザインになっています。

ゲームの舞台は、とある惑星(毎回MAPが生成されます)。
主人公(プレイヤー)の宇宙船が惑星に不時着し、乗っていた宇宙船がバラバラに壊れて散乱している状態から始まります。

宇宙船を失い、連絡手段や資材も何もない状態で、謎の惑星に自分だけ…。
無人島に身体1つで漂着したかの様な、不安と絶望…。

宇宙の片隅で始まったサバイバル生活の最終目標は『ロケットサイロを建設し、ロケットを完成させること』なのですが、最初に主人公ができることは、手作業で木を伐採し、鉱石を採掘することくらいです(笑)

手作業で石や石炭、銅鉱石、鉄鉱石などの資源を集め、石の炉を作り、製錬して銅板や鉄板に加工していくのですが、すぐに『ロボットアーム』や『ベルトコンベア』を作れるようになります。

こうなれば、集めた石炭を炉まで自分で運ぶ必要はなくなり『ベルトコンベア』に乗せれば自動で運ばれていきます。
運ばれてきた石炭を炉に入れるのも、自分で入れる必要はなくなり『ロボットアーム』が自動でやってくれます。

木材や石炭などを燃やす『燃料式』の機械設備で自動化が整ってきたら、次は、さらなる効率化を目指して『電動式』の設備を整えていきます。

そのために、まずは、『汲み上げポンプ』、『ボイラー』、『蒸気機関』などを作り、水源の側にいって設置します。

水源+『汲み上げポンプ』+『ボイラー』+『蒸気機関』=『発電(電力)』

現代人にとっても欠かすことができない『電力』を得ることができれば、基礎的な燃料式の機械よりも、さらに効率的に資源を集め、どんどん自動化できることが増えていきます。

『最終的にはロケットを完成させる』という夢物語にも思えるような大きな目標に対し、目の前の『小さな目標』と『目標達成で行動の選択肢が広がる』スパンが非常に細かいリズムでバランスが取られていて、「これを作ったら、あれを作って。あれが完成したら、これが作れるようになって…」、「電動掘削機とベルトコンベアの配置を変えて、もっと短い距離で大量の鉄鉱石を運べるようにして、空いたスペースにはロボットアームと自動生産施設を設置して…」と考え始めると、もう、止まりません。。

ゲームをやっていなくても、お風呂に入っていても、ご飯を食べていても、頭の中には『自分の工場』があって、常にアレコレと考えてしまいます。道を歩いていても、歩道や車道がベルトコンベアの流れに見えてきて、プレイ時間も、数時間が10時間、50時間、100時間…と、どんどん増えていきます(笑)

人類の科学の歴史を辿るような流れで、効率化、自動化を進めていき、巨大産業プラントが完成すると、そこかしこで自動で動いている機械たちや、運ばれていく資源、加工品たちが、とても可愛く、愛らしく、うっとりと眺めてしまいます。

洗濯機がぐるぐる回っているのを眺めているような、ロボット掃除機に愛着が出てくるような、そんな気持ちになります(笑)

一方で、この惑星には原住生物(巨大な虫のようなもの)がおり、集団で攻めてきては、苦労して作った設備や建物を破壊していきます。それを防ぐためには、こちらも『ガンタレット』や『防壁』を作って、襲撃に備えます。

最初は『虫』に対して敵意しかありませんが、何度もプレイしていると、彼らが襲撃してくる理由がおぼろげながら見えてきます。

惑星の汚染です。

各設備の効率化と自動化のためには、大量の電力が必要。
大量の電力を確保し続けるために、蒸気機関とボイラーを大量に作る。
全自動化された掘削機やベルトコンベア、ロボットアームは、24時間休むことなく石炭を採掘し、運び、ボイラーで燃やし続ける。
手作業とは比較にならないほどの石炭が燃やされ続け、空気は汚れ…。

そういったものは、主人公(プレイヤー)が来るまでは、この惑星にはなかったものです。

『虫』の襲撃を抑えるために、彼らの巣から離れたところに施設を作るとか、太陽光発電に切り替えて汚染の少ない方法で電力を確保する…なども考えていくことになります。
また、ゲーム内の各設備や機械の設定も驚くほど細かく設定できますので、不要な汚染をできる限り発生させないように調整していくこともできます。
※このゲームを遊ぶためにはキーボードがほぼ必須になります。マウスとキーボードのゲームに慣れていないと、最初はちょっと手間取ってしまうかもしれません

汚染を無視して最大効率を維持し、『虫』を虐殺し続けることも、汚染を軽微に抑えながら、その中で効率化を目指すこともでき、現実世界にも通じるような「生きるとは何か」、「自分が効率的に生きるために環境破壊をどこまで許容するのか」、「自分が生きるためなら他生物をどこまで殺せるか」ということも、ふと考えてしまいました。

たった1人で無人島にいるような、孤独な挑戦。
最初に壮大な最終目標を明示しながらも、1つ1つのハードルが低い大量の中間部品を作ることで、細かいリズムで作れるもの、できることが増えていく成長感。
自動化、効率化のために、それぞれの機械をどのように配置して、どう組み合わせて稼働させるのかを考え、その通りに工場や機械が動いて大量の中間部品が作られていく達成感。
美しく自動化された科学の結晶、巨大な産業プラントと、そのロケットサイロから飛び立つロケットを見送りながら、安堵と少しの罪悪感。

【Factorio】は、そんな体験をさせてくれるゲームでした。

それでは、次のゲームが呼んでいるので、今回はここまで!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

小野義徳 Twitter